放置プレイ三ヶ月。
放置しすぎで、三ヶ月以上ほったらかすと出てくる広告なんぞがトップに上がってたっていうねw
もうほんと放置しすぎたよね。小説? 何それおいしいの? どうやって書くんだっけ?
というわけで、リハビリ小説。
むくつなで暑さで醗酵しちゃった感じのあほ短編をひとつ。
続きからどうぞー。
暑い。暑いあついあついあついあつい。
はあはあと息をしながら舌を出してみる。
当然のごとく涼しくなんてなりやしない。
魚になりたい。できたら北極に住んでる魚になりたい。冷え冷えの海で気持ちよーく泳げたらどれほどに幸せか!
夏期講習の帰り道、沢田綱吉は、不毛な思考を延々と続けながら一人炎天下、住宅街を歩いていた。
いつもなら当然のように両隣に陣取る仲の良い二人は今日はいない。
獄寺は姉特製『夏バテ対策メニュー』でぶっ倒れ、山本はこの熱光線にもめげずに部活に励んでいる、信じられないことに、だ。
足取りは重い。地面からゆらゆらと登ってくる熱に頬がほてる。
フライパンの上のようだ、とは誰が言ったのか。まさしくその通りだと思う。
遠く、先の道で陽炎が空気をゆがめていた。それを見て、更に気分が落ち込んだ。
首筋を滴り落ちる汗は、玉を作ってシャツに落ちる。そう言えば母が、汗染みがどうだとか嘆いていたような気もするが、そんなもの今は気にしていられない。というか、何で気にしていられるのか!
「ああ、くそっ」
歯噛みして、前に進む。
肩に下げた学生鞄の太い紐が群れて仕方ない。
いっそのこと、着ているものすべてを脱ぎ捨てて、全速力で家に帰りたい。
徐々に理性のたがが外れていく綱吉は薄笑いを浮かべていた。
ふらふらと歩くその様子を誰かが見ていれば、ちょっと避けて通りたくなったことだろう。
引きずるように足を動かし、暑さが過ぎ、逆に何やら寒気が襲ってきた頃だった。
不意に、綱吉は足を止めた。
綱吉を阻むように仁王立ちするあほが見えた気がする。
半眼で睨みあげれば、相手は余裕綽綽で肩をすくめた。
「ボンジョルノ、ボンゴレ」
「……」
俺の頭が暑さでいかれたのか。
できればそうであってほしいと願うようなやつがそこにいた。
きっちり濃緑の学ランを着込んだ六道骸は、涼しげな顔でそこに立っていた。
見ているだけで暑苦しい。むしろその頭がもう苛々する。
「ボンジョルノ、ボンゴレ」
「何の用だよ」
ぜーはー言いながら聞いてやる。どうせ聞いてやらねば、帰らないに決まってる。
「僕ね、思いついたんですよ」
「はあ」
「最近すごく暑いですよね。夏ですから。黒曜ランドなんてヤバいですよ。あそこクーラー無いんです。それでさっきアルコバレーノにクーラー、せめて扇風機を購入してもらえるよう交渉しに行ったんですがすげなく断られましてね。まったくもう、あの赤ん坊は僕を一体何だと思っているのか。六道骸ですよ六道骸。六道全てを巡り巡り人間界に舞い戻ったこの六道骸に向かって『コンビニに涼みに行きゃいーじゃねーか』ってどういうことですか、お手ごろすぎるでしょう。もっともなのが逆に腹が立つんですよあの赤ん坊いつか乗っ取ってボンゴレファミリーの前で恥ずかしい真似でもしてやりたい本当にむかつく、だなんて思いながら君を待ってたんですよ」
「……」
「炎天下、君を待ちながら、ふと思いついたんです」
六道はふふ、と微笑んだ。
その頬に一筋、汗が流れ落ちる。
「綱吉君、今の気温、ご存知ですか?」
「……知らないけど」
「三十七℃です。信じられないでしょう? 体温よりも高いんですよ」
「そうなんですか」
綱吉の背を、暑さからではない汗が滑り落ちていった。
「そして、僕の今の体温は三十五度七分です。僕、体温低いんですよね」
「……」
骸は、そっと腕を広げた。
首を少し傾げ、穏やかな微笑を浮かべてみせる。
「さあ、どうぞ」
「…………遠慮、します」
数拍の後、綱吉は何とか言葉を搾り出した。
PR
COMMENT
あぁ読みたくなった
骸...あっつ(>_<)(笑)
まさかの
ほぼ即米ありがとうです。
私は骸戦ちょっと過ぎ以降読んでないけどね(爆)